ピロリ菌 除去 再感染

ピロリ菌を除去するために抗生物質による除菌治療を行いますが、その除菌率も100％ではないことも問題ですが、実は1年後に再感染していないのか？という検査を行うと日本でも1～2％の人にピロリ菌の再感染が起こっているようなのです。

この再感染というのには、2つの状態が混在しています。ひとつは、完全に除去できたと検査も確認できたものの実は僅かに残っていたピロリ菌が再度活発に胃の中で繁殖したという場合と、除去に成功したものの新たなピロリ菌に感染してしまったというものです。

現在の検査では、この再感染が再燃なのか？それとも再感染なのかを明確に区別していませんが、ピロリ菌を抗生物質で除去できたとしても再感染が起こるリスクがあるということは知っておいたほうが良いと思います。

しかもこの再感染ですが環境が劣悪だと再感染率が非常に高まることがわかっています。アフリカでピロリ菌除菌治療後の患者さんの1年後の再感染率を集計したデータがありますが、なんと11.5％もの人がピロリ菌に再感染していたという事実があるんです。

大人になるとピロリ菌への感染はほぼ起こらないと考えられていたことなので、これは非常に衝撃的なデータでした。さすがに日本はアフリカよりも上下水道が整っていますが、子供の多い家で子供がピロリ菌感染しているとそこから大人への再感染というルートもありますし、最近ではペットの犬や猫からピロリ菌に感染する事例も増えています。　

何れにしてもピロリ菌の再感染は起こる。その際には再度除菌治療を行って胃粘膜の荒れや炎症を最小限に食い止めることが必要であるということを知っておくことが非常に大切なことです。

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